絶対に、親の介護のために退職してはいけない

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2017年7月10日 by bizura

本稿を書くために、「介護、退職」、「介護、離職」というキーワードで検索してみた。多くのページが見つかり、介護の問題が、一市民の生活に大きな負担になっている現状がよく理解できる。

「介護離職」の問題は、現在の日本社会における大きな損失と言える。それと同時に、介護が終わった後、具体的に言うならば、親が亡くなった後の自分自身のセカンドキャリアのためには、介護離職は絶対に避けるべき選択となる。本稿では、最初から最後まで、「介護離職はダメ」という論調で話を進める。

しかし残念ながら、「では、どうすれば良いのか?」という部分については、明確にはお答えできない。この点については本当に申し訳なく思う。多くの場合は、介護施設を利用したり、訪問介護を利用したりすることになるだろう。また近隣の親族の協力が必要な場合も出てくるだろう。

しかし他に方法がないからと言って、「介護離職をして良いということにはならない」のだ。

それは日本社会では、例え親の介護のためであったとしても、長期間キャリアにブランクの空いた人が、ビジネスの現場に復帰するのは、現実的に極めて困難だからである。したがって介護離職が許容されるのは、例えば主婦でパートをしているが、主な収入源は夫の給料であり、介護終了後にも急いで再就職先を探す必要がない場合など、極めて特定の場合に限られるのである。

では介護施設や訪問介護の費用はどうするのか?誤魔化さずにハッキリと書く。お金は自分の給料で負担しよう。介護の問題は、お金で解決できるのであれば、お金で解決しよう。仕事を辞めて自分が介護を行うのではなく、自分は仕事を続けて給料を稼ぎながら、その給料で介護費用を負担しよう。現在の日本社会では、介護の問題を乗り切る方法は、これしかないのである。

もし自分の給料で賄いきれず、ローンで借りる必要が生じた場合はどうだろうか?その場合はローンで借り入れをしよう。それでも退職するよりは相当マシなのだ。介護費用のために借り入れが必要なら、お金を借りてでも、既存の介護インフラを利用しよう。親の介護は妻に協力してもらい、また近隣の姉妹や親戚にはお金を払って助けてもらおう。それでも、あなた自身が仕事を辞めるよりは格段にマシなのだ。

まだ分からないだろうか?理解できない人のために、あえてハッキリと書こう。

あなたが会社を辞めて介護をした場合、その期間が長期間になればなるほど、社会復帰が難しくなる。そもそもビジネスの現場は、常に進歩しているのだ。例えば、1週間新婚旅行に行っただけでも、会社に戻ってから、会社の動きや取引先の動き、業界の動向をフォローしてから、やっと業務に復帰できるのだ。それが数ヶ月~数年も経てば、いかに業界通であっても、仕事への復帰が困難なのは当たり前なのだ。

介護にお金がかかるのなら、お金を使えば良いのだ。もし借り入れが必要なら、借りれば良いのだ。当たり前ではないか?お金は調達できるのであれば、調達をすべきなのだ。家に財産があるなら、売れば良いのだ。

しかし仕事を辞めては絶対にいけないのだ。それはあなたが社会復帰できなくなるからである。もし社会復帰できても、今までと同じポジションで、同じ給料をもらうことは不可能なのだ。だから「介護離職は絶対にダメ」なのだ。

誤解を恐れずにハッキリと書く。借り入れが過大になり、もし返済が困難になった場合、日本では破産や債務整理などの救済措置が法的に定められている。だから全ての資産を失うことにはなるが、借金は整理できるのだ。だから必要以上に借り入れを怖れる必要はないだ。

しかし仕事を辞めてしまった場合、この日本で無職者を救う手立てはほとんど何もないのだ。だから「介護」という一時的な問題のために、あなたの人生を捨ててはいけないのだ。絶対に退職してはいけないのだ。

一番誘惑が大きいのは、以下の様な場合だ。

あなたが派遣労働者だったり、契約社員や嘱託社員だったりして、給料があまり多くない場合である。しかも介護が必要な親が、元公務員や一流企業出身で多くの年金をもらっている場合はどうだろうか?あなたは派遣や契約・嘱託社員の仕事を辞めて、親の介護をする気持ちにならないだろうか?親の年金があれば、それも可能なのだ。実際多くの人がこの誘惑に負けてしまうのだ。

しかし例え、あなたが派遣労働者・契約社員・嘱託社員などの、非正規労働者であったとしても、やはり介護離職はしてはいけないのだ。そもそも非正規労働者は、キャリアとしての評価が低いので、もともと離職後の再就職が困難な職種なのだ。それが長期間のブランクを空けてしまったら、再就職は絶望的に困難になってしまうのだ。

もしあなたの親が元公務員や一流企業出身で多くの年金があるのなら、そのお金は全部親の介護のために使えば良いのだ。そもそもそれは、あなたの生活のためのお金ではないのだ。

あなたも時々ニュースで見たことがあるだろう。親が亡くなった後も、役所に死亡届を提出しないで年金を貰い続けていた様な事件を・・・。これは立派な詐欺事件である。しかしこの様な詐欺事件の背景には、親の年金を当てにして退職してしまい、その後の生活が立ち行かなくなってしまった人々の悲しい現実があるのだ。あなたがもし親の年金を当てにして退職するなら、同じ様にならないという保証はどこにもないのだ。

もちろん介護離職には様々な事情があるので、一概に批判はできないのは事実だ。しかしどの様な場合でも、現役で働いている人の生活を優先して考えるのは当然である。しかも現在の日本では、それしか生き残る道はないのだ。今日はあえて現実的なテーマにした。今日この問題を取り上げたのは、この選択を間違えると、この先の人生が明らかに難しくなってしまうからである。

介護離職は絶対にしてはいけない。このことを最後に書いて、本稿を終わりたい。

 

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